連載・特集 連載・特集 プレミアムボックス

山口組分裂騒動

  • 印刷
中田浩司容疑者
拡大
中田浩司容疑者

 神戸市中央区で8月、指定暴力団山口組系組員(51)が銃撃された事件で、兵庫県警葺合署捜査本部に殺人未遂容疑などで逮捕された指定暴力団神戸山口組の「若頭代行」で、同組の中核組織「山健組」組長の中田浩司(ひろじ)容疑者(60)が事件後、長期にわたり所在不明となっていたことが捜査関係者への取材で分かった。9、10月には神戸山口組と山健組の計4回の「定例会」を全て欠席。この間、配下の山健組系組員2人が、対立する山口組系組員に射殺される事件も起きた。

 捜査本部は防犯カメラ映像の収集範囲を事件現場周辺から広げ、不在期間の足取りを詳しく捜査。有力幹部が自ら抗争の実行役を担った動機や背後関係の解明を進める。

 捜査関係者によると、8月21日の事件直後、同容疑者とみられる人物が、神戸市中央区の自宅に戻る様子が防犯カメラに残っていた。しかし同26日、神戸山口組幹部の集まりに顔を出した後から長らく所在不明に。暴力団関係者の間でも「8月の事件と何か関わりがあるのでは」との臆測が広がっていた。事件後、同容疑者と神戸山口組幹部の間で衝突があったとの情報もある。

 組関係者の前に姿を見せたのは10月17日。その1週間前に射殺された山健組系組員の葬儀だった。その後、県警が逮捕状を取り、12月3日夜に大阪市内で発見、身柄を確保した。

 捜査本部は5日、殺人未遂容疑などで同容疑者を送検した。報復事件などを警戒して神戸地検には移さず、留置中の葺合署に検事が出向く対応を取った。

2019/12/6

【山口組の分裂】

 2015年8月27日、全国最大規模の指定暴力団山口組(総本部・神戸市灘区)から、直系13団体が離脱し、「神戸山口組」を結成した。「山健組」(神戸市中央区)の井上邦雄組長がトップに就き、淡路市にある直系団体「俠友会」事務所を本拠地とした。

 分裂の背景には、篠田建市(通称・司忍)組長の出身母体「弘道会」(名古屋市)を優遇する組織運営や、高額な上納金制度などへの反発があったとされる。

 双方の衝突が相次ぎ、警察庁は16年3月に「対立抗争状態」と認定。兵庫県公安委員会は同年4月に神戸山口組を暴力団対策法に基づく「指定暴力団」とした。同年末の構成員数は山口組約5200人、神戸山口組約2600人だった。

 一方、神戸山口組では17年4月に一部組長らが離脱して「任俠団体山口組」(後に「任侠山口組」に改称)の結成を表明した。対立は三つどもえの構図となったが、警察庁は「神戸山口組の内紛」との見方を示しており、構成員数は不明。

 山口組と神戸山口組が分裂してから約2年間で、双方の衝突は約100件発生。神戸山口組と任侠山口組の間でも2件の傷害事件などがあったほか、17年9月12日には、神戸市長田区にある、任侠山���組・織田絆誠代表の自宅付近で、代表らが乗った車を神戸山口組の組員が襲撃。降りてきた任侠側の組員を射殺する事件が起きた。

 兵庫県警は17年5月、全部署から構成する「歓楽街緊急対策本部」を設け、その実働部隊として歓楽街特別暴力団対策隊(特暴隊)を発足させた。「みかじめ料」名目で飲食店などから金を脅し取っていたとして組員を逮捕するなど資金源の遮断にも乗り出している。

天気(7月3日)

  • 26℃
  • ---℃
  • 90%

  • 26℃
  • ---℃
  • 90%

  • 26℃
  • ---℃
  • 90%

  • 27℃
  • ---℃
  • 90%

お知らせ