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震災インタビュー

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 日々の暮らしに防災を/必要な情報公開と生活再建の視点

 阪神・淡路大震災は、神戸市の地域防災計画が抱えるさまざまな欠陥を露呈した。それを教訓に、翌年改定した新しい防災計画は、全国自治体の手本となった。大混乱の中、震災直後から二年がかりで行われた職員参加型の改定作業。渡辺さんは、コンサルタントとしてサポートした。その後も、震災関連事業を通して被災地を内と外から見続ける。東京のコンサルタントが、今も神戸にこだわるのは、なぜか。
 まちづくりに携わる者から見れば、神戸は非常にユニークな街だった。海からの景色にもこだわり、民間企業のような都市経営の発想、異文化の受け入れ。どれをとっても、都市のありようとしては先駆けていた。しかし大地震で、隠れていた部分が露呈した。近代都市とはこんなにもろいのか。あの神戸ですら…。大きなショックを受けた。そこから分かったのは、現代の都市は利便性や合理性が優先され、危険な要素を抱えながら発展しているということ。まちづくりは、安全性にこだわらないと、危険な要素がどんどん膨らんでいく。それを気づかせてくれたのが、神戸だ。

2000/2/22