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「播姫太平記」の解読本を手にする歌井昭夫さん(後列左)ら会員=曽根天満宮
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「播姫太平記」の解読本を手にする歌井昭夫さん(後列左)ら会員=曽根天満宮

 市民グループ「高砂古文書の会」が、江戸時代に姫路藩で起きた農民一揆を読み物風に記録した古書「播姫太平記」を読み込み、原文を書き起こした解読本を発行した。古書には一揆の原因から首謀者が処罰されるまでのいきさつが農民側の立場から詳述されているといい、同会は「地域史を研究する基礎資料として活用を」としている。(若林幹夫)

 古書に記されているのは1749(寛延2)年に起きた「寛延一揆」。藩の財政難から厳しくなった年貢の取り立てに農民が反発し、加わった人は1万人を超えるとされる。現在の兵庫県高砂市域でも大庄屋や商人の居宅が打ち壊された。

 播姫太平記は、一揆の原因を藩主・松平家の失政と指摘し、播磨地方を襲った台風被害による窮状で農民たちが追い詰められていた状況をつづる。前年12月から始まった農民たちの集結や打ち壊しの現場、松平家から変わった酒井家による藩政改革を民衆たちが喜んだ様子が残されている。

 同会が解読したのは1巻が40ページ前後の全10巻。高砂市の旧西浜村で庄屋を務めていた田中家が所蔵し、会が発足して間もない1990年代前半、同会会員だった同家子孫の故田中英子さんが会に持ち込んだ。当時も解読に挑んだが、今回は会発足30周年に向けて解読本を発行しようと、会員18人が3年間かけて編集作業に当たった。

 解読本の題名は「寛延二年姫路藩百姓一揆『播姫太平記』を読む」。処刑された一揆の主導者をまつる供養塔など、ゆかりの史跡も写真を掲載した。同会代表の歌井昭夫さん(71)は「かな文字や歴史の知識など各会員が得意な分野を生かして編集できた。大勢に読んでもらい、当時の姫路藩の理解を深めてほしい」と話している。

 A5判、142ページ。税込み800円。曽根天満宮(高砂市曽根町)やJR姫路駅隣接のジュンク堂書店姫路店で扱っている。

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