西播

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京都市の男性から贈られたショウブを浮かべた湯船=都湯
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京都市の男性から贈られたショウブを浮かべた湯船=都湯
1月の来店時に男性がノートに記したメッセージ
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1月の来店時に男性がノートに記したメッセージ

 兵庫県内最西端に位置する銭湯「都湯」(同県相生市相生3)で先月末、菖蒲湯(しょうぶゆ)のサービスがあった。薬草のショウブは、京都市の男性からの贈り物。届いた約6キロには、創業102年の銭湯を営む宮崎一一(かずいち)さん(72)、悦子さん(70)夫妻へのエールが込められていた。(伊藤大介)

 6月最後の週末となった27、28日、都湯の湯船には青々とした束が浮かんでいた。子ども3人を連れた上郡町の会社員男性(40)は、熱い湯に漬かって爽やかな香りを胸に吸い込むと、「初夏らしい香りで、気持ちいいですね」と笑みをこぼした。

 5代目主人の宮崎さんは「創業以来、菖蒲湯は初めてちゃうかな。大きな段ボールいっぱいにショウブを頂けるなんて」と驚く。粋なプレゼントの送り主は、1月9日に都湯を訪れた男性だった。

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 宮崎さんは食道がんと胃がんの手術を受けたこともあり、昨年末限りで営業を終えるつもりだった。が、常連客たちに励まされて続行を決断。そんな折にやってきたのが、銭湯好きのこの男性だった。

 赤字経営ながら、地域に根付いた銭湯を守る宮崎さんのことをどこかで知ったのか、男性は利用者が交流するノートにこんなメッセージを残していた。

 「大将のお体のこともありますので無理は申せませんが、きれいな浴室でとても気分良くすごせました」

 「無理をなさらず、可能な限りお続け下(くだ)さい」

 その後、新型コロナウイルスの流行で府県境をまたいだ移動自粛が求められ、再訪はまだ実現していない。匿名で取材に応じた男性は「代わりといってはなんですが、ショウブを送らせてもらいました。お風呂屋さんもお客さんも元気になってもらえたら」と思いを明かした。

 宮崎さんは「思わぬ贈り物で皆さんに喜んでもらえた。また、うちに来てくださったら改めてお礼を伝えたい」と話した。

 都湯(TEL0791・22・6108)は午後4時半~8時。450円。月、木曜休み。

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