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堤体を2メートルかさ上げし、洪水調節能力を増強することになった引原ダム=宍粟市波賀町日ノ原(県提供)
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堤体を2メートルかさ上げし、洪水調節能力を増強することになった引原ダム=宍粟市波賀町日ノ原(県提供)

 兵庫県は、引原ダム(宍粟市波賀町日ノ原)の堤体を2メートルかさ上げし、現在の放流口の下にゲートを新設するダム再生計画をまとめた。洪水調節容量が約240万立方メートル増の805万立方メートルになり、緊急放流に踏み切った2018年7月の西日本豪雨と同じ雨量にも対応できるという。国の許可が得られれば20年度から事業に着手する。総事業費は約200億円と見込まれ、29年度の完成を予定する。

 引原ダムは1958年に完成し、治水や発電、工業用水などに使われている。近年は記録的な豪雨が増え、2011年9月の台風12号では完成後初めて、規定の放水上限以上の水を流す緊急放流を実施。西日本豪雨では事前放流で水位を大きく下げていたにもかかわらず、2度目の緊急放流を迫られた。

 再生事業では、2メートルのかさ上げでダムの容量が約90万立方メートル増加。さらに、現在の放水口の下端より深い場所にゲートを新設することで、事前放流で確保できる容量が約150万立方メートル増えるという。同様の事業は全国15カ所で進行しており、県内では初めて。

 かさ上げに伴い、ダム沿いの国道29号は堤体の前後約300メートルを高い場所に付け替える。ダム管理事務所も移転する。引原ダムの湖面はカヌー競技場に利用されているが、県によると、平常時の水位は現在と同じため影響がない見込みだという。

 堤体にゲートを新設する際は水中に防水壁を設けるなどして施工するため、ダムの水を抜く必要はなく、発電や工業用水に影響はないとみられる。また新ゲートは26年度の完成予定で、工事全体の完了前から洪水調節に利用できる可能性があるという。

 県は20年度に測量やボーリング調査を行い、21年度から設計に着手するとしている。(古根川淳也)

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