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カネヰ醤油の事業継続、保存活用で合意した三木研司社長(中央)、末廣卓也社長(右)、畑本康介代表=たつの市龍野町上川原
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カネヰ醤油の事業継続、保存活用で合意した三木研司社長(中央)、末廣卓也社長(右)、畑本康介代表=たつの市龍野町上川原

 淡口醤油(うすくちしょうゆ)の産地、兵庫県たつの市の老舗メーカー「カネヰ醤油」が、同地の「末廣醤油」に事業を譲渡し、資産売却後に廃業することが分かった。「うまみ」に代表される商品やブランドは末廣醤油が引き継ぎ、製造販売を続ける。醤油蔵など工場跡地は、地元企業経営者らの出資で新会社を立ち上げ、醸造をテーマにした商業施設として保存活用を図るという。(松本茂祥)

 カネヰ醤油は龍野藩脇坂家の「ゐ蔵」を譲り受け、1869(明治2)年に創業。末廣醤油も1879年創業の老舗会社。龍野城下の龍野地区で醤油醸造を続けるのはこの2社のみ。

 後継者不在だったカネヰ醤油は廃業を視野に検討を進める中で、末廣醤油に事業継承を打診。2017年、営業権の譲渡で両者の話し合いがまとまった。

 現在は移行期間と位置づけ、末廣醤油が雇用を引き継いだ職人らがカネヰブランドの製造を継続。末廣醤油が商品を販売している。将来は末廣醤油の工場に製造ラインを集約する方針。

 他方、醤油蔵など淡口醤油発祥のまちを象徴する歴史的建造物の保存に向け、地元の市民出資のまちづくり会社「緑葉社」を交えて協議。企業経営者らの出資で特別目的会社を立ち上げ、本年度内をめどに土地と建物を取得することで合意。資産売却に伴い、カネヰ醤油は廃業する。

 跡地活用に当たっては、発酵食品を提供するレストランやセレクト店、醤油づくりの体験ができる設備を設ける。緑葉社の呼び掛けで新たに設立する別の会社が運営に当たる計画。

 「150年にわたった醸造業の歴史に幕を下ろすが、ブランドと建物を引き受けてもらえてありがたい」とカネヰ醤油の三木研司社長(73)。末廣醤油の末廣卓也社長(59)は「今日に至る歴史、お客さんとのつながりを、味を変えずに引き継がせていただく」と語る。緑葉社の畑本康介代表(37)も「醸造の町を象徴するランドマーク。地元の力で残したい一念だったので、保存活用のめどが立ってうれしい」と話している。

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