三田

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「子どもの心のケアには学校と保護者の連携が必要」と話す冨永良喜教授=三田市役所南分館
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「子どもの心のケアには学校と保護者の連携が必要」と話す冨永良喜教授=三田市役所南分館
月刊「学校教育相談」から引用
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月刊「学校教育相談」から引用
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月刊「学校教育相談」から引用
月刊「学校教育相談」から引用
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月刊「学校教育相談」から引用

 新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言で、政府は21日に兵庫県を解除し、6月には兵庫県三田市でも学校が再開される見通しだ。市内の小中・特別支援学校の校長が参加する研修会がこのほど市役所であり、再開後の子どもの「心」のケアや、学校に求められる感染対策について有識者が語った。それぞれの講演内容を2回にわたって報告する。(まとめ・喜田美咲)

■県立大学大学院・冨永良喜教授(臨床心理学)

 新型コロナの危機は今後も長期化する。子どもたちにはウイルスの性質や感染経路、対策などを学ばせて第2波、3波に備える必要がある。手洗いも習慣化させる上で「せっけんがウイルスを不活性化させる」などと具体的に教えてほしい。

 長い休校はストレスとなり、突然怒りだす子どもや、子ども間でのいじめが増える恐れがある。また、緊張状態が続いたことで、トラウマ(心的外傷)反応として睡眠不足などの症状も現れてくる。東日本大震災の被災地付近では、2年を過ぎても強い症状を示す子どもが多く見られた。

 こうした心の状態は、保護者の協力なしに把握はできない。家庭内で気付いたことや、困りごとは手紙や電話で共有する。その方法の一つとして「ストレスチェックシート」がある。最近1週間の状態について5項目を「ない」「少しある」「かなりある」「非常にある」の4段階で記してもらい、どう対処するかを考える。眠るため、落ち着くためのリラックス法も参考にしてほしい。

 例えば項目(4)の「自分が悪いと責めてしまうことがある」に強い反応があったら、責めてしまう行動に良かったと思う点はなかったか-などと心の「つぶやき」を探すことが大切だ。

 中学生にはさらに踏み込んで、感染に対する「不安な気持ち」が、感染者への差別や偏見を生む可能性があることを学ばせる。対策をとらない人への攻撃につながることもある。やり場のない怒りや焦りを人にぶつけず、傷つけない方法で対処することを教えたい。

 ウイルスへの抵抗力や免疫力を高めるには、勉強の合間にストレッチの時間を設けたり、落ち着くための呼吸法を取り入れたりし、子どもも教師も、自身の心の状態を見つめ直す時間を設けたい。

 学校が再開されたら、子ども同士で物理的な距離をとる方法を練ったり、時にはタブレット端末を使ったオンライン授業を導入したりと現場は忙しくなるだろう。ただでさえ授業時間の確保に慌ただしいのも分かるが、子どものストレスに向き合う時間はぜひつくってほしい。

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