三田

  • 印刷
セミナーで経験を語るユズルさん。「自分は一人で答えを出せない人間。サポステとのやり取りで前に進んだ」=まちづくり協働センター
拡大
セミナーで経験を語るユズルさん。「自分は一人で答えを出せない人間。サポステとのやり取りで前に進んだ」=まちづくり協働センター

 神戸市北区の会社員ユズルさん(26)=仮名=は高校卒業後、進学や就職をせずに引きこもった。母子家庭で経済的に厳しく、将来を相談する相手がいなかったという。アルバイトを始めては数か月で辞め「定職に就けない自分を友だちと比較して全部が嫌になった」。2年半前からパッキンの製造会社に正社員として働き、少しずつ自信を持てるようになった。

    ◇

 小学3年の時に親が離婚してから、母親と弟の3人暮らしです。子どもの頃から「逃げ」がありました。塾で勉強についていけないのが嫌で補習をさぼって辞めさせられたんです。中学、高校は部活をせずに遊んでましたね。

 学校の進路相談や三者面談は機会があっても、うやむやにして逃げてました。母親も仕事が忙しいし。反抗期でやりたいことを言うのが恥ずかしいと思ってた。卒業間近。気付いたら周りが進学や就職を決めていて、自分一人が取り残されてました。卒業式は出ず、引きこもりました。

 家族に「働きや」と言われないために2年ほど飲食店のアルバイトをしました。でも成人式で心が折れた。友だちに会うと、大学や正社員で楽しそうにやってるのを聞くんです。悪気がなくても「バイトなん?」と言われると、責任や給料面で劣っているように感じてぐさっとくる。また引きこもって連絡を取らなくなりました。

 外に出ると、近所の人があいさつをしてくれるんです。ニートと思われる目線が痛い…。周りと接しない時間が長くなると、人にどう思われるかを気にしてしゃべり方も分からなくなる。親が見つけたスーパーのアルバイトや呉服屋の正社員の仕事も短期間で辞めました。

 ある日、深夜に母親が泣いてるのを見たんです。迷惑を掛けたくないと思ったけど、どこに相談していいか分からない。その時、19歳から何度か足を運んだサポステが思い浮かびました。職業訓練を受けた後、23歳で今の仕事に就きました。技術系の用語が覚えられず上司に嫌みを言われるけど、認めてくれる人もいると分かりました。

 会社には工業系の学校出身者が多くて、今も仕事ができず劣等感はあります。ただ最近は、同じ普通科の後輩が苦労する姿が自分に重なって、自分が守らないといけないと思って続けています。(山脇未菜美)

三田の最新
もっと見る

天気(11月13日)

  • 20℃
  • 12℃
  • 30%

  • 22℃
  • 6℃
  • 40%

  • 21℃
  • 11℃
  • 30%

  • 21℃
  • 8℃
  • 30%

お知らせ