神戸

  • 印刷
追悼行事を前に、震災後生まれの少年たちに体験を語る崔敏夫さん=17日午前5時37分、神戸市須磨区千歳町2
拡大
追悼行事を前に、震災後生まれの少年たちに体験を語る崔敏夫さん=17日午前5時37分、神戸市須磨区千歳町2
追悼行事を手伝った高校生ら=17日午前6時6分、神戸市須磨区千歳町2
拡大
追悼行事を手伝った高校生ら=17日午前6時6分、神戸市須磨区千歳町2

 阪神・淡路大震災で住宅の9割が倒壊・焼失し、47人が亡くなった神戸市須磨区千歳地区。4年前から、1月17日の連合自治会による追悼行事は途絶えたが、この地で自宅が全壊し、次男を失った崔敏夫さん(78)らが追悼を続けている。今年の17日もモニュメントに向かうと、参加してくれる震災後生まれの若者が増え、今年は5人に。「あの日のこと、もっと知りたい」「手伝えることはありますか」。世代を超えて生まれたつながりが、崔さんを勇気づけた。(小林伸哉)

 崔さんは震災で、成人式に合わせ、東京の朝鮮大学校生で帰省中だった次男秀光さん=当時(20)=を亡くした。前日に東京に戻る予定だったが、体調がすぐれない息子を「つらかったら明日返ったら」と引き留めたことを、崔さんは今も悔やんでいる。

 あれから四半世紀。街は区画整理で整然と姿を変え、震災後の転入世帯が8割を占める。「息子のために何ができるか」。崔さんは地区の自主防災委員長として、震災の語り部として、体験とともに「命、愛、絆」の大切さを訴えてきた。

 17日午前5時すぎ。千歳公園のモニュメント前には、防災活動の仲間ら数人に加え、地元のだいち小や太田中で震災を学んだ中高生5人が集った。「心強いな。1・17を忘れず、われわれの活動を受け継いでくれる道筋ができた」。崔さんの声が弾んだ。

 黙とうした神戸村野工業高校3年の男子生徒(18)は、だいち小時代から7年連続で参加。同公園での防災訓練も手伝う。「震災を経験していない壁はある。でも、崔さんや息子さんたちの悔しさを分かろうとして来ているんです。年下の世代にも伝えたい」と力を込めた。

 崔さんは「息子を救えなかった悔しさは昨日のことのよう。永遠に語り継がなあかん。震災を知ってこそ、次の災害で人を助けられる。追悼式は体が動く限り続ける。若い子が来てくれて、新たな決意ができた」と語った。

神戸の最新
もっと見る

天気(2月27日)

  • 10℃
  • 6℃
  • 20%

  • 7℃
  • 4℃
  • 70%

  • 10℃
  • 6℃
  • 10%

  • 8℃
  • 5℃
  • 30%

お知らせ