北播

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カラオケを楽しむ高齢者と小野和子さん(奥左から3人目)=復井の縁家
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カラオケを楽しむ高齢者と小野和子さん(奥左から3人目)=復井の縁家

 認知症の母(93)を介護する兵庫県小野市復井町の演歌歌手小野和子さんが、自宅の歌謡スタジオで週1回、高齢者を招き昼食会を開いている。手作りの料理でもてなし、カラオケやビンゴゲームで楽しませる。地元を中心に毎回十数人が集まる憩いの場になり、参加して刺激を受けた母は表情が明るくなるなど症状の改善が見られるという。

 同町生まれで、神戸市内の女子高を卒業後、小野市に戻ってそろばん木工品の商社に勤めた。営業職のときに始めた歌の接待が評判となり、多くのカラオケ大会で入賞。第2回小野まつり(1979年)のテーマ曲レコーディングのため訪れた東京でスカウトされ、デビューを果たした。

 しばらくは東京を拠点に活動していたが、95年の阪神・淡路大震災を機に知人の多い神戸市に転居し、炊き出しなどの支援を続けた。亡き父が車いす生活だったため、約20年前からはチャリティーコンサートを開き、車いす135台を福祉施設などに寄贈した。

 認知症を発症した母の面倒を見るため、2016年に実家に戻った。薬を飲んだ母は食欲が落ち、やせこけていった。薬を断った上で介護し始めたころ、地元から昼食会の開催を持ち掛けられた。「母にとって良い刺激になるのでは」と思い、17年8月に始めた。

 「復井の縁家」と名付けられた建物に金曜の正午、続々と人が訪れる。小野さんは友人2人の助けを借りて、裏の畑で収穫した野菜を使って昼食を振る舞う。カラオケやビンゴゲームに興じるうちに外が暗くなっていることに気付く。誕生日のお祝いもあり、感激する人も。地元の女性(79)は「ここに来るようになって近所の人とさらに仲良くなれた」と話す。

 開催は70回を超えた。元区長で運営グループの会長を務める小林幸三さん(69)は「歌を楽しむ高齢者は生き生きとしている。今後も続けていきたい」。小野さんは「もっと多くの人に来てもらい、より明るく元気なまちに」と意気込む。

 参加費は1100円。予約不要。(笠原次郎)

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