姫路

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島の人たちが見送る中、相撲部屋入門のため家島を出発する八木健慎さん(右)=姫路市家島町真浦
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島の人たちが見送る中、相撲部屋入門のため家島を出発する八木健慎さん(右)=姫路市家島町真浦
昨年6月の県内大会で土俵に立つ八木健慎さん(家族提供)
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昨年6月の県内大会で土俵に立つ八木健慎さん(家族提供)

 播磨灘に浮かぶ兵庫県姫路市家島町出身の力士「家の島」の弟で、家島中3年の八木健慎さん(15)が、兄と同じ大相撲山響部屋(東京都)に入門を決め、9日、故郷の島から巣立った。見送りのため港に集まった同級生らから「頑張ってこいよ」「元気でいてね」など激励を受けて涙を拭い、「注目してもらえる力士になって島のみんなに恩返ししたい」と決意を語った。(小林良多)

 3人兄弟の次男健慎さんが相撲を始めたのは小学4年生の時。双子のように仲良しの兄裕真さん(16)が子ども相撲の大会で活躍すると「僕もやりたい」と後に続いた。元力士の長澤卓哉さん(48)が同市飾磨区の高浜小学校で開く「亀浜道場」に通い、兄とともに稽古に励んだ。

 島には兄弟以外に相撲をする子どもがおらず、一時は道場から足が遠ざかったこともあったが、裕真さんがひたむきに練習する背中を見て奮起。小学生の時には県大会3連覇を果たしたほか、昨年は県中学総体の個人戦で優勝するなど力を伸ばしてきた。

 裕真さんは、長澤さんと交流がある同市勝原区出身の山響親方(元幕内巌雄)から誘いを受け、昨春から力士の道へ。健慎さんはこの時から「必ず兄に続く」と決心を固め、県内外の強豪校から進学の勧めがあっても揺るがなかった。

 一食に丼3、4杯のご飯を平らげる。身長176センチ、体重145キロと兄と肩を並べる体格に成長した上、兄と離れた後の1年は、強い当たりからの押し相撲という得意の取り口を磨いた。山響親方は「弟子入りすれば兄は先輩。相撲の持ち味も異なる。切磋琢磨しながら良きライバルとして互いに成長してくれるはず」と期待を寄せる。

 この日、港では大勢の人が船を見送った。15人きりの同級生の一人(15)は「いつもはにこやかだけど、負けず嫌いで土俵に上がると表情が変わる。相撲の道を行くと聞いた時はかっこいいやつだと思いました」と温かいまなざしを送った。

 母恵美子さん(47)は「この1年、兄がいなくなった家の中で努めて明るくふるまってくれた。本人が望む人生を応援したい」と寂しさを隠せない様子。健慎さんは「みんなが顔なじみの島を離れるのは心細いけれど、期待に応えられるよう兄とともに精いっぱい励みます」と表情を引き締めていた。

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