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姫路城での撮影の思い出を語る松平健さん=東京都港区(撮影・出月俊成)
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姫路城での撮影の思い出を語る松平健さん=東京都港区(撮影・出月俊成)

 バババーン、バンバンバンバーン-。一度聞いたら忘れない独特のイントロに続き、軽快な音楽に乗って徳川吉宗役の松平健さんが白馬で駆ける。1978年にテレビ放送が始まった人気時代劇シリーズ「暴れん坊将軍」。主要ロケ地だった姫路城(兵庫県姫路市)の存在感は、松平さんの印象に強く残る。(小川 晶)

 初めて姫路城を訪れたのは、暴れん坊将軍のロケでした。天守を見上げて「大きいなあ」と。高さもそうなんですけど、横幅が特にね。撮影で彦根城や和歌山城にも行きましたが、造形の迫力が違う。天守の白さも印象的でしたね。「平成の大修理」でさらに強調されたみたいですが、当時から十分白かった。

 これまでに数十回は姫路城に来ていますが、実は天守には一度も登っていないんです。撮影は西の丸や時代劇でよく登場する「将軍坂」、好古園などに限られ、天守ではなかった。休憩時間に登ろうとも思わなかったですね。お客さんの邪魔になるというのもありますけど、やっぱり、たたずまいを見るのが好きだったんですね。

 暴れん坊将軍といえば、下級武士の徳田新之助を装った吉宗が街中で騒動に巻き込まれ、クライマックスで将軍と明かして解決するのが定番のストーリー。姫路城での撮影は、江戸城を模してのもので、ほぼ全て吉宗としての場面だった。

 どちらかと言うと、新之助を演じている方が楽でしたね。現代劇に近いから普通にしゃべれるし、アドリブも大丈夫。姫路城ではそうはいかない。殺陣でも一つ一つの振る舞いに気を使いましたし、せりふも台本通り。例外が、一件落着して、(目付役の)爺と並んで歩くシーンでしたね。アドリブで、ちょっとからかうようなせりふを入れることもありました。

 着替えたり食事をしたりしたのが城内の迎賓館でした。そこのおばちゃんにはいろいろとよくしてもらいましたよ。「この部屋は普通だったら入れないけど、将軍さんだから」って使わせてもらいました。

 20代後半で主役に抜てきされた暴れん坊将軍はシリーズを重ね、自他共に認める松平さんの代表作となった。ロケ地となった姫路城に対する思いは深い。

 芸名は、10代の時に出演したドラマのプロデューサーに付けてもらったんです。由来は分からないんですが、私の出身が愛知県の豊橋で、(旧姓松平の)徳川家康の岡崎に近かったからでしょうかね。それが、後に吉宗役をやることになるわけですから「縁があるのかな」と思いました。

 時代劇の舞台がそのまま残っているなんて、お城か寺社仏閣ぐらいしかないですよね。それが、姫路城は当時のスケールそのままにあるわけですから。富士山のような、日本の象徴ですよね。

 姫路での撮影で、的のすぐ後ろがお城という場所で矢を射るシーンがあったんです。当然、外れても大丈夫なように幕が張ってあったんですけど、やっぱり緊張しましたね。「絶対にお城を傷つけちゃいけない」って。

 インタビューが終わり、ファンレターの束に目を通し始めた松平さんが「これ、見てくださいよ」と1枚の写真を差し出してきた。姫路城をバックに親子3世代が笑顔で納まっている。

 おばあちゃんが「将軍さんのゆかりの場所に行きたい」って言って、家族で立ち寄ったみたいです。暴れん坊将軍のファンにとって、やっぱり姫路城は特別な場所なんですね。

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 「平成の大修理」完了から5年。令和に入ってもなお、日本初の世界文化遺産、姫路城は多くの人の心を引きつけてやまない。その天晴れな魅力を、各界の著名人に語ってもらった。

【まつだいら・けん】1953年生まれ。テレビ時代劇のほか、舞台や映画などさまざまな分野で活躍する。2004年には自身が歌う「マツケンサンバ2」がヒットし、幅広い世代に浸透。ファンからは、暴れん坊将軍にちなんで「新さん」「上さん」などと声を掛けられることが多いという。

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