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届いたリンゴを喜ぶ、あまよう特別支援学校高等部の生徒=尼崎市東難波町2
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届いたリンゴを喜ぶ、あまよう特別支援学校高等部の生徒=尼崎市東難波町2
リンゴのお礼をつづったメッセージカード=尼崎市東難波町2
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リンゴのお礼をつづったメッセージカード=尼崎市東難波町2

 1958(昭和33)年の秋、一つの風船が兵庫県尼崎の学校から長野県に届いた。尼崎市立尼崎養護学校の生徒が開校記念の運動会で飛ばした風船で、長野県小県蚕業高校傍陽分校の教諭が見つけた。その冬、今度は同分校の農場で採れたリンゴが養護学校に贈られた。それから60年余り。同養護学校は「あまよう特別支援学校(あまよう)」に、同高校は「長野県上田東高校」に校名を変更。上田東から農場は無くなったが今もなお、リンゴを通じた交流が続く。(中川 恵)

 「風船に『拾った方はお手紙ください』と書いて空に飛ばした」。約60年前、小学部4年だった菅本友恵さん(尼崎市)は振り返る。あちこちから返事が来て、菅本さんは小県蚕業学校傍陽分校の女性と文通を始めた。その年の冬にリンゴが届き、尼崎の子どもたちは大喜び。昭和40年代、分校を引き継いだ上田東から農業科は無くなったが、生徒が募金活動をし、リンゴを買って贈り続けている。

 交流はリンゴだけにとどまらない。88(昭和63)年に上田東が全国高校野球選手権大会に出場した際は、尼崎養護学校の児童生徒が横断幕を作って甲子園球場で声援を送った。今年9月、あまようの竣工記念式典には上田東の生徒会長や同窓会長らが駆けつけた。

 今年も12月中旬、上田東からリンゴが2箱届いた。高等部1年の男子生徒(16)は「毎年楽しみ。おいしくいただきました」と喜び、早速、各部でお礼のメッセージカードを作った。あまよう特別支援学校の小寺英樹校長(56)は「本当にありがたい。これからも続けたい」と話した。

 上田東では毎年、生徒会執行部が新体制になる11月、同窓生からリンゴのいきさつを教わっている。丸尾泉校長(57)は「小さなきっかけがこれだけ長く続くのは奇跡だと思う。大切にしたい」と話した。

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