淡路

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下水を処理する神代浄化センター。人口減少の中、市内の下水道敷設が完成する前から統合計画が進む=南あわじ市神代地頭方
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下水を処理する神代浄化センター。人口減少の中、市内の下水道敷設が完成する前から統合計画が進む=南あわじ市神代地頭方

 淡路島3市で、公共下水道や合併処理浄化槽などによる生活排水対策が遅れている。兵庫県内の大半の市町はほぼ整備を終えているが、3市は厳しい財政や、民家が点在する地形、水害などが影響し、まだ人口の7~8割程度しかカバーできていない。ただ、各市とも人口減少にあえぐ中、膨大な予算が必要な下水道の整備をどこまで進めるべきか。悩ましい判断を迫られている。(高田康夫、上田勇紀)

 国土交通省などが発表した2018年度末の調査結果では、全国の汚水処理人口普及率は91・4%。下水道に加え、台所排水なども合わせて対応できる合併処理浄化槽、農業集落排水施設などを含めた数字だ。兵庫県は98・9%と東京都に次いで高いが、島内では南あわじ市86・2%、淡路市83・2%、洲本市68・7%にとどまる。90%に達していないのは県内で3市と市川町(82・5%)だけ。国は25年度末までにおおむね事業を終えるよう指導している。

 南あわじ市では旧三原郡4町がそれぞれつくった計画で下水道整備を進め、これまで約770億円(いずれの費用も国の補助などを含めた事業費ベース)を投資したが、3月末時点で整備が終わったのは計画区域1679ヘクタールの83・5%。この間に市の人口は大きく減り、完成した下水道も処理能力が余っている状況だ。

 同市は本年度、最も整備が遅れている松帆地区、湊地区で初めて計画の見直しを決めた。下水道の計画から一部地域を外し、住民への補助を増やして合併処理浄化槽の設置を促す方針。同市下水道課は「従来の計画なら、完成までにあと20年以上かかる。見直すことで25年度末の完了を目指したい」とする。それでも「もっと早い見直しが必要だった」との声が聞かれる。

 淡路市も約647億円をかけて下水道事業を進めてきた。しかし、整備できているのは下水道の計画区域2032ヘクタールの70・8%にとどまる。合併処理浄化槽などを含めた生活排水処理率の向上を目指すが、同市下水道課は「人口減少社会の中、下水道事業をどこまで進めるか。計画見直しも考えていかなければならない」と明らかにした。

 一方、県内で最も遅れている洲本市。下水道事業にこれまで約359億円をかけてきたが、洲本市街地、五色地域を含めて876ヘクタールの計画区域の40・6%しか終えていない。

 理由として、同市下水道課は「2004年10月の台風23号の浸水被害が大きく、雨水対策に力点を置いてきたため」と説明する。10年には「物部ポンプ場」が稼働。20年度中には「炬口ポンプ場」が完成し、雨水対策が前進する。

 市は今後、下水道事業に重点を置いて洲本川周辺などで計画を進め、25年度末までに下水道の普及を計画区域の67・8%にまで高める考え。合わせて生活排水処理率も上げていきたいという。同課は「下水道の整備を終えた区域では接続率が高い。家屋が密集している地域もあり、ニーズは高い」とみる。

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