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犯罪被害者支援条例の改正案を議論した検討会=明石市役所
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 兵庫県明石市が「犯罪被害者支援条例」の改正案を固めた。3月議会に提案し、可決されれば4月にも施行する。改正案を議論した検討会ではどんな意見が出たのか。被害者遺族や専門家の声を紹介する。

 市は2011年に同条例を施行。遺族らの要望を受けて14、18年に改正し、内容を充実させてきた。

 今回の検討会は犯罪被害者遺族や専門家ら7人がメンバーになり、2回開催。市の18項目の素案を元に議論し、最終的に16項目を承認した。

 泉房穂市長は最終日となった21日の検討会後、「国や県にできなくても、市民に最も身近な行政としてできる支援をしていく」と強調した。

 改正案のポイントの一つは、心神喪失などを理由に加害者が刑事責任を問われなかった場合、被害者遺族に支払う特例給付金だ。実施されれば全国初となり、国やほかの自治体にも影響を与えそうだ。

 市の素案では150万円だったが、「市民の理解を得やすくする」として20万円に減額した。支給対象は、加害者が14歳未満のケースや、加害者が死亡し相続人がいないケースの遺族にも拡大した。

 1996年の通り魔殺人事件で長男雅生さん=当時(24)=を亡くし、加害者が精神障害と認定され、不起訴になった経験を持つ曽我部とし子さん(74)は「金額の多寡ではない。公的な支援が認められることが大きな一歩」と評価した。

 重大事件の被害者になると、治療や葬儀、捜査への協力、マスコミ対応などで家族の生活は一変する。こうした場合の支援策として、家事援助の充実が検討された。

 神戸市須磨区で97年に起きた児童連続殺傷事件で次男の淳君=当時(11)=を奪われた土師守さん(63)は「被害者家族には個別の事情があり、簡単には頼めない。専門性のあるヘルパー養成も必要では」と提案。改正案では、市に派遣を依頼する▽被害者が直接依頼した場合の費用補助-の選択制とし、精神的な負担を軽減する。

 新たに設置する被害者基金については、97年の集団暴行事件で長男聡至さん=当時(15)=を亡くした高松由美子さん(65)が「多くの被害者が出た場合に迅速な支援につながる」と指摘。「被害が小さい事件でも使えるよう柔軟に運用してほしい」と要望した。

 被害者学が専門の諸沢英道・元常盤大学長は「犯罪被害は、いつ誰にでも起こりうる。被害者が普通の生活を取り戻すための支援策をまとめた。市民に広く浸透させていくことが今後の課題」と述べた。(小西隆久)

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