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「松が丘サミット」で手をつなぎ、地域の盛り上げを誓う児童と住民ら=松が丘小学校
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「松が丘サミット」で手をつなぎ、地域の盛り上げを誓う児童と住民ら=松が丘小学校

 小学校は今や、子どもだけの居場所ではない。地域の多世代が集う拠点になりつつある。高齢者同士が支え合う仕組みも動く。昔とはちょっと違った支え合いが、兵庫県明石市東部の松が丘地区で進んでいる。少子高齢化は避けられないけれど、助け合えば新しいカタチが見えてくる--。地元を愛し、活動する人たちの「今」を伝えます。(藤井伸哉)

 ここは地域の理想像を議論する場だ。

 松が丘小の6年生と住民ら150人が地域の課題を話し合う「松が丘サミット」が昨年末、同小で開かれた。今回が3回目。児童が「地域のためにできること」を次々と挙げていく。

 ごみ出し、買い物の手伝い、話し相手……。

 「安全性は大丈夫? プライバシーもあるよね」と問いかける住民。子どもたちは、ちょっと考えて「ごみを家の外まで出してもらえれば、そこから手伝える」と再提案した。

 児童長の女児(11)は「ラグビーのようにワンチームで助け合う地域に」と将来を見据える。

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 同小の児童数は1974年度、1840人。超マンモス校だった。

 だが現在は366人。明舞団地が開発され、一斉に地域の仲間入りをした世代の多くは子どもが独立。松が丘校区まちづくり協議会によると、松が丘1~5丁目の65歳以上の割合は、入居当初の3%台が最近は40%超になった。

 99年には松が丘南小が閉校。地域行事も減った。

 危機感を抱いたまちづくり団体のメンバーは、閉校の直後からあいさつ運動や昔遊び教室などで活性化を模索。学校は2017年度、地域住民が学校運営に関わる「コミュニティースクール」(CS)の市内第1号に名乗りを上げた。

 西原直人校長(54)は「子どもたちの自発的な提案が具体化している。地域と交流し、社会性や地域愛を育んで」と目を細める。

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 学校開放の取り組みはほかにもある。週1回、地域の愛好家が教える将棋教室は児童64人が登録。放課後、急いで教室にやってくる。みんなが笑顔だ。

 「仲良しのおじいちゃんが増えた感じ」と5年生の女児(11)。

 協議会事務局長の小西庸夫さん(79)は「松が丘は山を切り開いた地域だから古来の結びつきがない。だからこそ、学校が拠点になるんです」と力を込めた。

【取材メモ 藤井伸哉】

 オールドニュータウンという言葉が好きではない。「古い」に「悪い」というニュアンスがにじむからだろうか。

 少子高齢化、人口減、空き家対策。課題は多いが、社会の成熟期には新しいコミュニティーのあり方がある。松が丘地区はその答えを多世代が模索している。

 県内、いや全国屈指のオールドニュータウンから、どんな可能性が見えてくるか。

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