「新聞感想文コンクール」  

高校生が社会を動かす

植田(うえだ)さくら 賢明女子学院高等学校 2年

 私がアメリカ、ボストンの姉妹校への短期留学をしようとしていたまさにその時、アメリカ、フロリダ州の高校で銃乱射事件が起こった。以前から、アメリカでは、銃撃事件が多発しており、年間三万人もの人々が、銃の犠牲になっていた。日本で「銃」というものを全く身近に感じたことのなかった私にとって、新聞などが伝えるこの事件を、とても遠くに感じていた。
 しかし、ボストンでの留学中、この銃撃事件を通して、日本とアメリカの高校生との大きな差異を見つけることとなった。
 それは、市内観光で訪れた、旧マサチューセッツ州会議事堂の前の大きな広場でのことである。私たちを案内して下さった大学生から、そこはまさに、新聞が伝える、銃規制を求めるデモが行われた場所であると説明を受けた。私はこの大学生に「日本ではデモ活動が盛んであるか。あなたは、デモに参加したことがあるか」と尋ねられた。私はその時、全く思いも寄らなかった質問に、驚き、とまどった。今まで、自分がデモをしようなどと一度たりとも思ったことがなかったからである。私自身が、デモをすることが出来る立場であることすら、考えも及ばなかったのだ。
 しかし、私をとりまくこの社会において、反対の意見や、改善した方が良くなるだろうと思ったことは、何度でもある。その度に、誰かがやってくれるだろう、私は言いたくない、と自然にそう思ってしまっていた。周りに同調し、流される日本人のひとりだったのだ。
 それに対して、アメリカの高校生たちは、違っていた。帰国後、アメリカの高校生たちの「私たちの命のための行進」の様子を伝える新聞記事を読み、改めて、アメリカの高校生たちのパワーを強く感じた。なぜ改めてと表現したかというと、短期留学中に、身を持って体験したからである。
 それは、姉妹校での授業中、誰に臆する事なく、皆、自分の考えを周りに発言し、それを議論し合い、よりよい方向へと進めていく姿勢であった。彼らは、自分のよくわからないことを恥ずかしがらず、自分の意見と反することに臆せず、意見を述べているその姿勢は、私にとって、とても格好よく、素晴らしく、また、うらやましく思えた。このようなことは、日本とアメリカを比べた際、よく例として扱われるが、本当に、事実であった。
 日本では、はっきり物事を言ってしまうと、反感を買ってしまうことを恐れ、自分の言いたいことを、ストレートには言い難い。
 私は、アメリカの高校生の行動力、意志の強さに圧倒された。それと同時に、何も発言しようとしない自分を恥ずかしく思った。本当は変えたいこと、もっと言いたいことが、私にはある。悔しい。私たち日本の高校生には、アメリカの高校生から、まだまだ学ぶことがたくさんあると私は思う。

(3月25日付 朝日新聞から)
「高校生が社会を動かす」「高校生が社会を動かす」

 

※題名をクリックすると講評と神戸新聞社賞・県知事賞の作品を読むことができます。

兵庫県NIE推進協議会 秋田久子 会長 講評

地域の課題「我がこと」として
 
部門 受賞者(敬称略)
学校名・学年
作品の題名
神戸新聞社賞 小学校1・2年 宜川 真子
福崎町立田原小学校・2年
「ひめじわかな」
小学校3・4年 坂元  蓮
神河町立寺前小学校・4年
「寺前楽座 まちの灯り」
小学校5・6年 中川 陸聡
宝塚市立末広小学校・5年
「一つの地球上で
~ちがうものと同じもの~」
中学生 松田 莉那
西脇市立西脇中学校・3年
「新聞のある朝」
高校生 片井 文音
兵庫県立洲本高等学校・1年
「広がる院内助産、助産師外来」
兵庫県知事賞 小学校1・2年 片山 志恩
小野市立河合小学校・1年
「ゆめ見るはな火」
小学校3・4年 藤田  慎
神戸市立長坂小学校・4年
「出荷激減 風前のマッチ業界」
小学校5・6年 小田垣 萌果
豊岡市立日高小学校・6年
「豊かな心・強い心」
中学生 澤田 莉琉
宍粟市立一宮北中学校・3年
「生きる」
高校生 植田さくら
賢明女子学院高等学校・2年
「高校生が社会を動かす」
 

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