社説

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 米大統領選へ向けた民主党の候補者選びは、一騎打ちの構図が鮮明になった。バイデン前副大統領対サンダース上院議員。中道と左派の激突である。

 14州の予備選が集中した「スーパーチューズデー」で、中道穏健派の重鎮バイデン氏が10州で勝利し、序盤の苦戦から復活を遂げた。一時首位に立った急進派のサンダース氏は現時点で3州を制し、最大の西部カリフォルニア州でリードしている。

 「2強」の構図が固まり、指名争いの長期化も予想される中、民主党支持者の間の亀裂が広がらないか懸念される。

 国民のさらなる分断を招かないためにも、各陣営は冷静で建設的な議論に努めるべきだ。

 バイデン氏の急浮上は、中道派の結束がもたらした。「過激な政策のサンダース氏ではトランプ大統領に勝てない」との危機感が党主流派の背中を押した。直前にブティジェッジ前サウスベンド市長とクロブシャー上院議員の中道派2人が選挙戦から降り、バイデン氏支持を表明したのが象徴的だ。

 同じ中道のブルームバーグ前ニューヨーク市長は予備選で伸び悩み、撤退を余儀なくされた。これで穏健派の候補は一本化された。今後、さらに支持を広げる可能性は十分にある。

 対する左派の一本化は、まだ流動的だ。ウォーレン上院議員は撤退を表明したが、サンダース氏支持に回るかは明言していない。

 スーパーチューズデーでは、バイデン氏は高齢者や黒人に、サンダース氏は若者や中南米系のヒスパニックにそれぞれ浸透していることがはっきりした。

 国民皆保険制度の導入や教育ローンの帳消しなど革新的とされるサンダース氏の訴えは、医療費や学費ローン返済の負担にあえぐ若者たちが熱狂的に支持している。半面、中高年世代は、バイデン氏の前オバマ政権での実績と穏健さに安心感を抱いており、双方の中傷合戦が激化しているという。

 極端な経済格差や社会の右傾化にどう対処するのか、課題は共通している。支持者同士で反目し合っている場合ではない。

 「米国第一主義」の弊害を直視することを、共和党の支持者にも強く求めたい。

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